● 医療費を削減して介護のいらない社会をつくる
小泉智明です。
「おばあちゃん、俺が誰だかわかる?」
「あぁ、昔近所に住んでた人かな」
これが祖母と交わした最後の会話でした。
祖母は認知症で、初孫である私が誰かもわからなくなってしまったようです。
介護施設での運動指導
それから数年後、介護施設での運動指導の依頼をいただきました。
介護施設では運動器具を使ったマンツーマン指導や、レクリエーションのようなグループ指導などを行いました。
私が施設に来るのを、楽しみにしてる利用者さんが何名かいらっしゃったようです。
「そんなに喜んでもらえるなら、祖母にも何かしてあげればよかった・・・。」
そんな想いがずっと引っかかってしましたが、少しは利用者さんの役に立てたことが自分にとっても救いとなりました。
長寿でもあまりに長い介護期間
引用:厚生労働省HP
平均寿命と健康寿命では、男女で平均すると約10年あります。
亡くなる前の約10年は、介護を受けながら生きていくと言うこと。
この状況は、人生を謳歌していると言えるのか?
介護のいらない社会をつくる
結論を言うと、予防の意識を高めることです。
介護が必要になってから何かをするのではなく、介護を受けないための準備をする。
もしかしたら、祖母が認知症にならないように、何かできたことがあったのかもしれない。
介護を受けるようになってから運動を始めるのではなく、介護を受けないように運動を習慣化する。
家族と最後に交わした言葉が、「あなた誰?」なんてことにならないように。
予防の意識を高める
あるコンサルタントに、「解決策はビジネスになるが、予防はビジネスにならない」と言われたことがあります。
たしかに何でも即効で解消する方法は、キャッチーだしインパクトもある。
私もクライアントが不調を訴えても、即効で解消できることがあります。
でもそれは、日々の積み重ねがあったから。
だからビジネスにならなくても、予防の重要性は世に伝えていきたい。
貯金よりも貯筋
筋肉だけでなく、すべての運動機能を維持しておく。
使わない機能は、どんどん捨てていきますからね。
カラダを使った脳トレとして、このようなエクササイズを行っています。
このような効果があります。
- 周辺視野を鍛える
- 一次運動野を鍛える
みんなでやると、楽しく運動機能を維持&向上できます。
医療費の削減に貢献する
2023年1月の健保組合医療費総額は4239億2247万円強で、前年同月に比べて7.78%増加しました。
コロナの影響があったにせよ、かなりの額です。
また「10年単位で精神状態が悪化している」と言う指摘もあります。
経済的に豊かな国々では、あらゆる年齢層で鬱が急上昇していると。
統合的な運動指導
パーソナルトレーニングを、ライフコーディネートして捉えています。
運動機能は、筋肉だけではありません。
筋肉をムキムキにするだけで、すべての問題を改善できるのか?
予防の意識を高めるなら、筋肉以外の運動機能にもアプローチするべきだと考えています。
運動はクスリにもなるしセラピーにもなる
さまざまな研究で運動することが、身体だけでなくメンタルや脳にもいいことがわかっています。
筋トレだけでなく、統合的な運動指導が大事だと考えています。
もしも不調の原因がライフスタイルにあるなら、運動することで改善できるかもしれない。
そんな想いから、「日々研鑽を重ね実践していくこと」を行動指針としています。
まとめ
トレーナー活動のビジョンとして掲げている、「医療費を削減して介護のいらない社会をつくる」についてお話させていただきました。
そのために単に筋肉を鍛えるだけでなく、統合的なカラダづくりをコンセプトに活動しています。
運動も含めたライフスタイルを見直しが、さまざまな不調の予防につながっていきます。
健全な精神は、健全な肉体に宿る。
逆もしかり。
人生を謳歌するためにも、必要なことではないでしょうか?
筋力や柔軟性以外にも、認知機能を高めるトレーニングも必要になります。